100年を超える歴史を持ちながら常に進化し続ける「タカラヅカ」。そのなかで各組の生徒たちをまとめ、引っ張っていく存在が「組長」。史上最年少で月組の組長を務めた越乃リュウさんが、宝塚時代の思い出や学び、日常を綴ります。第80回は「男役のブランク」のお話です。
(写真提供◎越乃さん 以下すべて)
(写真提供◎越乃さん 以下すべて)
重い2本の刀
刀をお借りしました。
しかも2本。
刀を持って電車で帰る時、刀が何かに反応して捕まって職質を受けたらどうしようとか、今の時代AI危険探知などというものがあるのではないかと、無駄にビクビクしながら刀2本が入ったゴルフバッグを抱え足早に帰りました。
刀2本はなかなかの重さで、肩に痕が残るほどでした。
というわけで、今我が家には刀2本が鎮座しております。
宝塚時代、日本物でも洋物でも中国物でも殺陣は何度かやったことがありました。
腰を入れるのが難しく、手を覚えるのもダンスと違うからコツを掴むまでは大変でした。
相手と合わせるので右なのか左なのかわからなくなりがちで、ひたすらに覚えて練習するしかありません。
宝塚の刀は軽めに出来ていますが、今回使うのはなかなかの重さで、初めて持った時には驚きました。