家具を買ったから暮らしが変わったというより、暮らしをアップデートする中に、「自分の好きを見つけること」があった気がします。どういうものが好きか、何を大切にしたいか、自分の奥深くにある潜在的な部分に辿り着くまで少し時間はかかったけれど、だからこそ巡り合えたものは、心を込めて使いたいと思えるようになりました。(写真:『人生は折り返し地点からがきっとたのしい』より)
40代は、「人生の折り返し地点」とも言える年代です。38歳でひとり暮らしをするインスタグラマー・YouTuberのnamytoneさんは、80歳の祖母の体調不良がきっかけで「人生の折り返し地点」を意識するようになったそう。namytoneさんは「暮らしも仕事もまだまだ色々あるけれど、人生後半は楽しくご機嫌に過ごしたい」と語っていて――。そこで今回は、namytoneさんの著書『人生は折り返し地点からがきっとたのしい』から、人生後半を楽しむための暮らし方を一部ご紹介します。

誰かのマネから「自分で在るための場所」作りへ

今の部屋に引っ越す前は、Instagramで人気の無印良品の家具を使ったシンプルで統一感のあるお部屋の投稿に憧れ、インテリアを揃えていました。

当時の私はとにかく毎日が忙しく、効率重視で暮らしていたので、無印良品の無駄のない家具は自分に合っていました。

でも、年齢を重ねるうちに、何か引っかかりを感じるように。

誰かのマネをしたインテリアでしたから、ホテルや人の家にいるような感覚を覚え、「家の中に自分というもの」を感じられず、どこか落ち着かなかったのです。

そして3年前、今の物件に引っ越すタイミングで、「よしっ、自分を感じられる部屋にしよう!」と決意しました。

体調を崩し、コロナ禍が重なったこともあって、「家で過ごす自分」を大切にして、効率よりも自分らしく生活することに重きを置こうと思うようになったのです。

また、人生一度くらい自分の「好き」と向き合って、思い切り部屋を作りたい気持ちがどこかにあったのかもしれません。