(写真提供:Photo AC)
「センス」と聞くと、肩に力が入って窮屈という印象を受ける方もいるのではないでしょうか。「センスは『磨く』対象となるような堅苦しいものではなく、だれもが自分のものとしてたのしめるもの」と話すのは、SNSのフォロワーが10万人を超える人気プロダクトデザイナー・秋田道夫さんです。そこで今回は、秋田さんの著書『無理をせず、無駄を楽しむ センスのはなし』から、秋田さんが日常の中で大切にする「生き方のセンス」の一部をご紹介します。

アイデアは相手への「観察」から生まれる

センスやアイデアが「枯れる」という感覚を、わたしは持ちあわせません。

実際のところ、いろんな仕事をいただくなかで「アイデアが湧かないなぁ」と困った経験は一度もないのです。

強調したいのは、これは才能ではなく技法であるという点です。

アイデアは自分の奥底にある泉から湧きだすものだというイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。

わたしの場合、アイデアは自分ではなく“相手”の中にあると考えます。