「精神科医になり、あまりに多くの人が、手が抜けないために、心の病に陥ってしまう現実を目の当たりにした」と話すのは、高齢者専門の精神科医・和田秀樹先生。そこで今回は、和田先生の著書『60歳からの「手抜き」の極意』から一部を抜粋・再編集し、<第二の人生を存分に楽しむための新提案>をお届けします。
うつにならないために手を抜こう
高齢になってからうつになる人は意外と多いものです。
あれをしなくちゃいけない、これをしちゃいけない、あの人はこんなところがよくない、自分にも悪いところがあるなどとネガティブなことを考えていると、だんだん暗くなって、うつ状態に陥ります。
若い頃より回復力が落ちている分、暗黒状態からなかなか抜け出せません。
だからこそ、うまく手を抜くことが必要なのです。自分があれをしなくても、これをしちゃっても、世界は問題なく回っていきます。なんとかなります。