(写真提供:Photo AC)
厚生労働省が公表している「令和5年 人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、2023年に心疾患で亡くなった人は23万1,056人で、1位の悪性新生物(がん)の38万2,492人に次いで多い死因となっています。そんななか、「動脈硬化から引き起こされる心臓疾患は防ごうと思えば防げる病気」と語るのは、心臓血管外科医の渡邊剛さんです。今回は、渡邊さんの著書『世界一の心臓血管外科医が教える 善玉血液のつくり方』から一部を抜粋しお届けします。

ボロボロ血管を放っておくと、詰まる、裂ける、破裂する

人間は血管から老いる、といわれます。

しかし、血管の老化を自覚している人はほとんどいません。

髪に白いものが混じったり、顔のしわが目立ったり、近くのものが見えづらかったり、ちょっと体を動かすと疲れたり、人の名前を覚えられなかったりなどといった老化を実感させるサインが、血管にはないからです。

それでも血管は、私たちの体のあらゆる器官や臓器がそうであるように、加齢とともに誰でも衰えます。私の血管も60 年以上使い続けてきたものですから、ピカピカの血管というわけではありません。

あなたの血管も、年齢相応にへたってきていることでしょう。