動脈硬化になると……

ボロボロになった血管がどういう状態になっているかというと、血管の弾力が失われカチカチになり、もろくなっています。これが、「動脈硬化」です。

<『世界一の心臓血管外科医が教える 善玉血液のつくり方』より>

そして、動脈硬化になると血管は中が狭くなり(狭窄)、血管の一部がこぶのようにふくらむことがあります。

動脈硬化になると、いつ血管が裂けても、こぶが破裂しても、血管が詰まっても不思議ではありません。心臓の血管に異常が起きれば心血管疾患、脳の血管に異常が起きれば脳血管疾患。死に至るだけでなく、一命をとりとめたとしても、日常生活が不自由になる後遺症が残ることもあります。

ボロボロ血管でも、裂けたり、破裂したり、詰まったりしなければ平気で生活できます。しかし、それは時限爆弾を持ったまま生きているようなもの

誰かと楽しそうに話したり、おいしそうに飲んだり、食べたりできているのは、たまたま運がいいだけです。時限爆弾のスイッチがいつ入ってもおかしくないと思ってください。

そんなボロボロ血管になる前にブレーキをかけるのが、「善玉血液」です。

血管の老化は、加齢による血管そのものの老いよりも、血管の中を流れる血液が大きく影響します。きれいな水が流れる水道管と、汚水が流れる下水管をイメージしてみてください。どちらの管が長持ちするかは明らかだと思います

 

※本稿は、『世界一の心臓血管外科医が教える 善玉血液のつくり方』(あさ出版)の一部を再編集したものです。


世界一の心臓血管外科医が教える 善玉血液のつくり方』(著:渡邊剛 監修:坂本昌也/あさ出版)

血液が変われば、体は変わる!

本書では、血管をボロボロにする“悪玉血液”が引き起こすリスクを紹介しつつ、間違った健康知識を正し、高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病を防き、健康的に長生きできる“善玉血液”のつくり方を紹介します。

血液を整えて、いっしょに健康寿命を延ばしましょう!