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「健康診断にひっかかってしまった」「お腹まわりが気になる」「疲れがとれない」といった悩みはありませんか?生活習慣病・肥満治療の専門医である牧田善二先生は、「『健康に良い』と信じて実践していることが、じつは健康に良くなかったり、なんとなく習慣化していることが健康を損なう結果につながっていたりします」と語ります。そこで今回は、牧田先生の著書『すぐに実践したくなる すごく使える栄養学テクニック』から一部を抜粋し、「栄養学の正しい知識」をご紹介します。

ビタミン類の不足は病につながる

糖質、脂質、タンパク質の三大栄養素に、ビタミンとミネラルを足して五大栄養素といいます。ビタミンやミネラルは必要とされる分量が少ないため「微量栄養素」とも呼ばれます。ただ、微量とはいえ「なくてはならないもの」です。

ビタミンの存在が認識されたのは、さほど昔のことではありません。

かつて、脚気(かっけ)(心不全と末梢神経障害が起きる病気)や壊血病(出血や歯の異常・関節痛の症状がある病気)などが流行したとき、原因がわからないながらも、食事を変えることで患者は減りました。でも、ビタミン類の不足がそうした病につながると発見されたのは、その後20世紀に入ってからです。

ビタミンは、A、B、C、D、E……と、主に発見された順にアルファベットが振られていますが、Bに関してはとくに種類が多く「B群」と表現されます。