(イラスト:末続あけみ)

屋外の猛暑と室内の冷房に交互に晒され続け疲れが溜まるこの時期、胃腸が悲鳴を上げていませんか?胃もたれ、食欲不振、下痢や便秘……。その原因と対策を知り、自分でできるケアを始めましょう(イラスト:末続あけみ 取材・文・構成:菊池亜希子))

胃腸の悩みをスッキリ解決!

胃腸は脳と神経で繋がっているため、ストレスを受けると消化器全体に影響が表れます。さらに、加齢によっても増えてくる胃腸の不調。それらの悩みに、江田証先生が答えます

【悩み・1】すぐ満腹になり、胃もたれします

胃に食べ物が入ると、天井部分が膨らんで、食べた物がいったん胃の上部に溜め置かれます。そこから少しずつ下に落ち、細かく砕かれて十二指腸へ流れていく。これが正常な消化ですが、自律神経が乱れると胃が膨らまず、食べた物がすぐ下部へ落ち、十二指腸へ押し出されてしまう。十二指腸は未消化の食べ物を受け入れられず胃に送り返すため、胃もたれが生じるのです。

自律神経の乱れは加齢に伴う女性ホルモンの減少が引き金になることが多く、夏は屋内外の寒暖差や冷たい物の摂り過ぎ、ストレスや極度の緊張も要因になります。まずは体を冷やさないよう注意を。睡眠と食事が自律神経を整えるスイッチなので、日頃から十分な睡眠と規則正しい食生活を心がけましょう。