心配が怒りに変わる(写真はイメージ/写真提供:Photo AC)

職場や家庭などで、相手の態度にイライラ・モヤモヤしてしまい思わず責めてしまうことはありませんか。どれだけ言っても相手が変わらない場合、感情的に反応して損をするのはあなた自身。どうしたら感情に振り回されず、気分よく生きられるのか。精神科医・和田秀樹さん著書『感情的な自分から卒業する本』より、感情をコントロールする簡単な方法を紹介します。

心配が怒りに変わる

「毎日、子どもの帰りが遅い。どこで、何をしているのやら……」そんな心配をしているお父さん、お母さんも多いでしょうね。

「何時ごろに帰るの?」はじめのうちは、そんなメールをすると、「もうすぐ帰るから心配しないで」と返事が来たりします。

でも、毎日毎日、「何時に帰るの?」なんてメールが届くのは、子どもとしても「ウザイ」ですから、あるときから返事が来なくなります。

そうなると、待つ親にしてみればイライラしてくる。怒りが収まらなくなります。

「あいつは何時に帰ってくるんだ!」「知りませんよ、そんなの。自分で、メールしてみたらどうですか」夫婦の間にも怒りの嵐が巻き起こりはじめます。

「なんで、俺がしなきゃいけないんだ。お前がしろ」「メールしても、返信なんかありませんから。私にばかり押し付けないでください」そんな調子で、今度は夫婦げんかがはじまることもあります。

イライラ、カッカ。帰ってこない子どもには腹が立つし、夫は妻に対して、妻は夫に対して、怒りが膨張していきます。

夫婦で怒りをぶつけ合ったところで、子どもが早く帰ってくるわけではありません。むしろ、夫婦の怒りのほうが大きな問題ですね。