(写真提供:Photo AC)
「健康のために腸活をしているのに、なかなか効果が出ない……」と悩んでいる人は多いのではないでしょうか。一般社団法人パーソナルヘルス協会代表理事・太田華代さんは、「腸内環境がみんな違うのだから、その人に適した腸活もそれぞれ違う」と語り、腸や健康にまつわる正しい知識を身につけることを勧めます。今回は、太田さんの著書『やってはいけない腸活』から一部を抜粋し、ご紹介します。

体に良さそうな「和食信仰」の落とし穴

日本人には日本人の腸活があります。もともとの日本人の遺伝子のことを無視すれば、お腹の調子はいつまで経っても良くなりません。

一方で、私たちを取り巻く環境は大きく変わっています。私たちの生活はすっかり欧米化し、それを元に戻すことは不可能です。

こうした状況にあって、「腸のためには昔ながらの和食がいいんだ」と固執するのはかえってマイナスと言えます。

生活環境も腸内環境も変わっていくなかで、私たちには柔軟な対応が求められているのです。

たしかに、その変化の中には、添加物だらけの「超加工食品」の蔓延など、健康に良くない方向へ進んでいるものもあります。

一方で、私たちの体もそれに合わせて変わってきており、なかなかの対応能力を発揮しています。

この対応能力を磨くことは非常に重要で、それをしないでいれば、これからの時代を健康的に生きていくことは難しいでしょう。

化学物質にまみれた現代を「悪」だと考えればストレスが溜まります。そうしたものともうまく付き合っていく、ある種の「寛大さ」のようなものを身につけたほうがいいように思うのです。