先週買ったばかりなのにまた同じものを買ってしまった、突然暗証番号が思い出せなくなった……もしかしたら、認知症の一歩手前である「認知症グレーゾーン」のサインかもしれません。今回は、認知症専門医・朝田隆先生が「認知症グレーゾーン」の歩き方を綴った著書『認知症グレーゾーンは分かれ道』より一部引用、再編集してお届けします。
認知症が発症する人、引き返せる人
認知症が発症する人、引き返せる人は何が違うのか?
これに関する研究結果は、性別や遺伝子、その人が持っている持病との因果関係によるというものが多いのです。つまり自分の努力では如何ともしがたいことを意味します。認知症が20年かけて進行していくことがわかっていて、たまさか早期発見できたとしても、改善の余地がないという見解が長い間まかり通っていたということです。
残念ながら医学が進歩した現代においても、認知症の根本的な治療方法はまだ見つかっていません。
認知症を改善するための薬も治療法も十分ではないという状況の中、注目されているのが認知症グレーゾーン期。近年になって、認知症グレーゾーンの特に初期であれば、努力次第で認知症にならずにUターンする人が少なくないことがわかってきたのです。