101歳の長寿を全うした生活評論家、吉沢久子さんが綴った、毎日の小さな喜びを大切に、前向きに悔いの残らない時間を過ごす生き方。エッセイ集『101歳。ひとり暮らしの心得』(中央公論新社)から幸せな暮らし方の秘訣を紹介します。

<自分で枠を作らない>

年齢で諦めない向上心を持つ

自分に枠を作らないというのは、世間の目にとらわれないということだけでなく、自分に限界を作らないということでもあります。学びたい、向上したいと思うものがあっても、「もうこんな年齢なのだから」などという枠で諦めてしまうことがあるかもしれません。

いくつになっても、旺盛な向上心と知的好奇心を持ち続け、学び、向上し続けることができるということを、体現してくれたのも姑でした。

姑は、若いころにロンドンで身につけた英語を生かし、70代で若い人たちに英語や英語圏でのマナーを教える教室を開きました。

この教室が姑の向上心に火をつけました。

「50年前にロンドンで学んだ私の英語力を、現在のロンドンで試したくなってきたわ。教えるためにもっと勉強しなくちゃ」

と言って、実際に船旅で海外に出かけ、さらなる語学力のブラッシュアップをはかったのです。