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2021年4月に高年齢者雇用安定法が改正・施行されてから、定年を65歳や70歳までに引き上げる企業が増加しています。そのようななか「人間には、60歳を超えても成長する機会が、まだまだたくさん残されている。『定年後の日本人は世界一の楽園を生きる』と感じている」と語るのは、外務省主任分析官の経験を持つ作家・佐藤優さんです。そこで今回は、佐藤さんの著書『定年後の日本人は世界一の楽園を生きる』より一部引用・再編集し「定年後が一番楽しい」を手に入れるための方法をご紹介します。

定年後の「隠れ家」は子ども時代の「秘密基地」

定年後も良好な夫婦関係を保つためには、家庭から離れた自分だけの時間と空間を確保することがポイントとなる。いわば「隠れ家」を作るのだ。

経済的に許されるのであれば、自宅の近くにワンルームマンションを借りることを勧めたい。もちろんパートナーの同意を得たうえでだが、家以外に自分の場所を確保するわけだ。

そして昼間は、そこで読書をしたり、趣味に関することをしたりする。これは、子どものころに押し入れで自分だけの世界を作ったのと同じようなものだ。定年後の隠れ家は、子どものころの「秘密基地」だと言える。

そうして夕食時には、必ず自宅に帰って家族と一緒に食事を摂る。しっかりコミュニケーションも取る。

これは、言い換えれば、ビジネスパーソンとして働いていたころと同じような生活サイクルを擬似的に作る、ということでもある。

金銭的なことを勘案すると、それは不可能だ、と思う人がいるかもしれない。しかし、もう少し頑張ってワンルームマンションを探してほしい。築年数が経ったマンションなら、意外なほど安く借りることもできる。都心に住む人であるならば、電車で30分くらい離れた場所で探してもいい。家賃がグッと安くなる地域は必ずある。

たとえば東京都心、皇居にも近い四ツ谷駅から徒歩数分の部屋でも、学生用のマンションならば、4万円台で見つけることができた。コロナ禍のころだった。

月に数万円を遣い、それで夫婦の関係がうまくいくのであれば、検討する価値はあるだろう。男性の場合、「浮気の疑いをかけられる」と尻込みする人もいるだろうが、妻に合鍵を渡せばいい。そうすれば、いつでも部屋に来られるからだ。