(写真提供:Photo AC)
国士舘大学大学院客員教授・八幡和郎先生は、「近代日本において、全国のどこで生まれても地元の各都道府県に名門高校があり、良質な高校教育を受けることができることは国力の源泉となってきた」と語っています。当連載では、そんな八幡先生の著書『日本の名門高校 - あの伝統校から注目の新勢力まで -』から一部を抜粋し、全国の名門高校をご紹介していきます。今回取り上げるのは「洛南高校」です。

洛南高校 私立/共学/小中高一貫/京都府京都市南区

世界遺産のなかにある仏教系進学校はバスケットなどスポーツでも強豪校

洛南高校は、かつての校名を東寺高校といって、真言宗本山の教王護国寺(東寺)が経営する種智院大学と母体を同じくする。校舎は東寺の境内に隣接し、八条通に面した東寺の北総門が通学する生徒たちの出入り口になっている。

1970年ころに洛星高校に次ぐ存在だったのは、京都教育大学が昭和40年(1965)に設立した京都教育大学附属高校(京都市伏見区)だった。千宗室(裏千家16代家元)、前原誠司(日本維新の会顧問)などが卒業生。しかし、附属小中学校全般のエリート主義が批判され、学力優先の選抜が難しくなり、附属高校の成績も不振となった。

私立では洛星高校に次ぐナンバーツーがなかなか出なかったが、その壁を破ったのが洛南高校である。もともとは進学校ではなかったが、長年校長をつとめた三浦俊良のもとで、昭和37年(1962)に校名を東寺高校から洛南高校に変更し、驚異的な躍進を遂げた。

東大・京大の合格者合計ではトップクラスにあり、2026年度入試では、東京大学に18名、京都大学に68名が合格した。

小中高一貫だが、中学からが主流で高校からの入学も可能。またスポーツ推薦のコースもある。最初の京都大学合格者が出たのが昭和44年(1969)、同52年(1977)に二桁とし、昭和63年(1988)にはついに全国1位になった。1991年からは1位を独占していたが、近年は北野高校が1位のことが多く、25年度は2位、26年度は3位に甘んじている。