3人が選ぶ、「2026年夏ドラマ」5選
それぞれが選んだ5作品はこちらです。(2026年8月26日収録)
【元JJ編集長 イマイズミ】
・『冬のなんかさ、春のなんかね』(日本テレビ系)
・『Tシャツが乾くまで』(TBSテレビ系)
・『テミスの不確かな法廷』(NHK)
・『刑事、ふりだしに戻る』(テレビ東京系)
・『VIVANT』(TBSテレビ系)
【コラムニスト 小林久乃】
・『銀河の一票』(関西テレビ、フジテレビ系)
・『エラー』(朝日放送テレビ)
・『Tシャツが乾くまで』(TBSテレビ系)
・『冬のなんかさ、春のなんかね』(日本テレビ系)
・『告白-25年目の秘密-』(日本テレビ系)
【婦人公論.jp編集長 川口由貴】
・『テミスの不確かな法廷』(NHK)
・『田鎖ブラザーズ』(TBSテレビ系)
・『リーガルビート-逆転の法廷-』(テレビ東京系)
・『さよならノワール』(フジテレビ系)
・『告白-25年目の秘密-』(日本テレビ系)
『T乾』でロンバケ現象
<生方美久さん脚本のTBSテレビ系金曜ドラマ『Tシャツが乾くまで』の主人公は蒼井優演じる咲子。夫の充(松山ケンイチ)が長野に向かう高速バスに乗っていたが、バスが橋から川へ転落。充は行方不明になる。バス事故遺族の樹生(中島歩)から、樹生の妻・あずさ(夏帆)と充が不倫していたと聞かされて――。物語の始まりは不倫ものかと思わせたが、そこから展開が二転三転。夫婦の秘密やお互いの相手に見せていなかった顔が明らかになり――。会話劇が中心ながら、予想を裏切る展開に毎週SNSで話題になる>
小林:2026年の夏ドラマで話題になっているのが『Tシャツが乾くまで』ですよね。イマイズミさんと私が5選に入れています。ホント、みんな話題にしていて、TBS以外の局員さん、取材の現場で(出演していない)タレントさん、飲み屋でおじさんたちが話題にしていて、感想を話している現象が起きています。
イマイズミ:『冬のなんかさ、春のなんかね』と同じで、この場面ではどう思う?と視聴者の意見が分かれるから、SNSが盛り上がっていますよね。
川口:登場人物の言動をどう受け止めるのか。視聴者の倫理観の差が大きく出ますから。
イマイズミ:夫婦がお互いのことを知っているようで知らなかったことが徐々に明らかになってくる。充に逃げ癖があるなんて咲子は気づいていなかったですし。
川口:仲のいい夫婦に見えましたよね。
小林:公式ホームページの人物相関図を見ていると分かるんですけど、登場人物全員がそれぞれに少しずつ切なさを抱えていて、そのレイヤーがうまく重なっているんです。たまにドラマで相関図と物語が噛み合っていないときがあるんですけど、本作はそれがない。
イマイズミ:あずさと充がコインランドリーで出会って会話するようになったみたいに、自分だってそういう機会があるかもしれないよね。
川口:蒼井優さんの18年ぶり地上波連ドラ主演も話題ですよね。
小林:咲子を演じる蒼井優さんのお芝居が圧勝だと思います。ドラマ序盤で充が突然失踪してしまったにもかかわらず、咲子が充のことを大好きなのが伝わってきたんですよね。ほかにもちょっとした機微を表現する「え?」とか、苦しさを隠して振る舞うところとか。
イマイズミ:喫茶ひこうきで、咲子が失踪していた充からの電話を受ける場面では、泣き笑いみたいな、感情をミックスした繊細な表情がすごくうまかったですね。
川口:樹生役の中島歩さんは去年の朝ドラ『あんぱん』で完全にブレイクしたと思ったんですけど…。
イマイズミ:これでさらに大ブレイクですね。バラエティーのお約束を崩してくるマイペースさがいい。
小林:松山ケンイチさんのSNSの使い方も上手ですよね。自分のドラマにいつもSNSで参加していて、最近では、蒼井優さんと中島歩さんが『フィガロジャポン』の表紙をそれぞれ務めた時に、「表紙をやりたい」って自分の画像をSNSで提供して盛り上げていました。
川口:私は、古書店店主の宮内を演じるリリー・フランキーの昔からのファンで。宮内が嫌な性格で周りをかき乱すのがいい。こんなに嫌な人物を演じるリリーさんが久しぶりでうれしいです。
イマイズミ:最近はリリーさんも人のいい役を振られがちでしたもんね。