(写真提供:Photo AC)
厚生労働省の「令和5年(2023)患者調査の概況」によると、在宅医療を受けた推計外来患者数は、平成8年以降増加傾向となっているそうです。医師として、僧侶として、3000人以上を看取ってきた小笠原文雄さんは「幸せに歳を重ねる人ほど我慢が少ないことに気づいた」と語ります。「笑って大往生」するためには、どのように生きていけばよいのでしょうか。今回は小笠原さんの著書『笑って大往生できる人できない人』より、一部を抜粋してお届けします。

おひとりさまこそ「生きがい」を大切に

おひとりさまでも幸せに旅立つために、「希望」を持つことと同じように大事なのが、「生きがい」です。

普段は患者さんたちに「無理するといけないよ」と声をかけていますが、それが生きがいであれば話は別です。生きがいが延命効果をもたらすことを、私は知っているからです。

生きがいといっても、大げさに考える必要はありません。仕事、家族や友人とのおしゃべり、居酒屋通い、おしゃれ、釣り、畑仕事など、何でもいいのです。

生きがいが、医学では考えられないパワーを生み出すこともあります。余命3カ月と宣告された女性が、「母親として子どものそばにいる」と生きがいを持つことで、半年も笑顔で長生きをして、子どもたちと1泊旅行に行くことができた例もあります。

健康でも病気でも、人間はどうせ死にます。ならば笑顔で楽しいほうがいいし、人生を諦めずに、生きがいを持って最期まで生き抜いたほうがいいのです。