2026年10月より、パートタイム・有期雇用労働者の待遇に関するルールが改正されました。多様な働き方が選択できる現代ですが、それに伴い複雑化しているのが職場のトラブルです。数多くの労働事件を担当してきた弁護士・佐々木亮さんは「働く側にトラブル解決に対する知識がとぼしく『泣き寝入り』をするケースが実に多い」と指摘します。そこで今回は、佐々木さんの著書『職場のトラブル即解決!あなたを守る労働法』より一部を抜粋し、自分を守るために知っておきたい労働法の知識をわかりやすく解説します。
フルタイムで働く「パートタイマー」は法律上はありえない
<イラスト:すぎやまえみこ『職場のトラブル即解決!あなたを守る労働法』より>
パートタイマー(以下パート)は、その会社でフルタイムで働いていない労働者をいいます。たとえば、他の社員は月曜から金曜まで働いている中、月・水・金だけの勤務であったり、他の社員が1日8時間で働いているところ5時間の勤務であったりと、他の社員に比べて短時間の働き方をしている社員をパート社員といっています。
「パート」は部分とか一部の意味の英語ですので、こうした働き方を「パート」というわけです。
ところが次のような存在の社員がいます。
「フルタイムパート社員」です。
パートなのにフルタイムで仕事をしているから「フルタイムパート社員」と呼ばれているのですが、法律上ではパート社員とはいえない存在です。