根底にあるのは、他でもない“マンマの味
自由が丘駅から歩いて10分あまり。閑静な住宅街の中、人目を避けるかのようにひっそりと建つ一軒家。ここがイタリア料理店「mondo」だ。表通りに置かれた大きなガラスボールが唯一の目印。そこから階段を降り、緑の小径を進むアプローチにも心躍る。
オーナーシェフの宮木康彦さんは、青山「アクアパッツァ」で修業後、渡伊。3年間研鑽を積んだ実力の持ち主だ。人気のランチは、滋味豊かな一口サイズの野菜スープから始まり、前菜、プリモ各2皿にメイン、デザートと続くフルコース。
「日本ではあまり知られていないイタリアの基本的な料理を、奇を衒(て)らわずきっちりと出したい」との言葉通り、メインはイタリアの伝統的な料理の一つ「黒豚のスカロッピーネ」。一方、前菜には月の輪熊とセリのサラダ仕立てのような和の食材を取り入れた一皿も登場。熊の肉はウイスキーやマルサラ酒、コラトゥーラ(イタリアの魚醤)で作ったタレにくぐらせる遊び心も興をそそる。
だが、その根底にあるのは、他でもない“マンマの味”。それゆえ「できるだけ作り置きをせず、出来たての美味しさを目指している」と宮木シェフ。美術館を思わせる開放的な店内で寛ぎのランチをぜひ。
モンド
●東京都目黒区自由が丘3-13-11
☎03・3725・6292
昼11:30〜13:00(L.O.)、夜18:00〜20:00(L.O./現在、営業時間を短縮)
水曜、第1・3木曜休、
8席(コロナ対策で減席)
●昼/コース6000円 夜/コース1万円~
●アクセス/東急東横線・大井町線自由が丘駅正面口より徒歩11分。ロータリーを正面に見てみずほ銀行を右折。商業施設「ラ・ヴィータ」で左折し、緑小通りを直進した突きあたり。ガラス玉の看板が目印