(写真提供◎青木さん 以下すべて)
青木さやかさんの連載「49歳、おんな、今日のところは『……』として」――。青木さんが、49歳の今だからこそ綴れるエッセイは、母との関係についてふれた「大嫌いだった母が遺した、手紙の中身」、初めてがんに罹患していたことを明かしたエッセイ「突然のがん告知。1人で受け止めた私が、入院前に片づけた6つのこと」が話題になりました。
今回は「死んでもできる親孝行について」です。

前回「大先輩・加藤タキさんから学んだ事。そして自分の母のエピソードを話せるようになったことに気づく」はこちら

友人が教えてくれたこと


わたしの自伝的小説『母』を読んでくださった方から、よく質問されるのが、本のあとがきに書かせていただいた
「死んでもできる親孝行」について、である。

わたしの両親は他界している。
はっきり言って出来た娘ではなかった。
もっとこうしておけば、という後悔がないわけではないけれど、「死んでもできる親孝行をしたらいいよ」と友人が教えてくれたのだ。

そんなものあるんですかね、謎。墓参りでしょうかね?遠いのであまり行けませんがね、と聞いたところ、そういうことではなかった。