2022年も大詰め。大掃除を始めている人も多いのではないでしょうか?SDGsなども注目される今、体にも地球にもいい洗剤などが注目を集めています。『婦人公論』2021年5月11日号の記事を再配信します。
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合成洗剤を一切使用しない「ナチュラルクリーニング」は、地球にも肌にもやさしいうえ、手間がかかりません。シンプルな掃除術で、キレイを手に入れましょう。
(構成=山田真理 撮影=藤澤靖子)
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合成洗剤を一切使用しない「ナチュラルクリーニング」は、地球にも肌にもやさしいうえ、手間がかかりません。シンプルな掃除術で、キレイを手に入れましょう。
(構成=山田真理 撮影=藤澤靖子)
汚れの種類を知れば家事負担は減る
台所用・トイレ用・お風呂用・排水口用・洗濯槽用……。家庭用の洗剤は、用途別にたくさんの種類が売られています。そのほとんどが、石油を原料とした合成洗剤といわれるもの。洗浄力が高いため少量で効果を発揮しますが、その分すすぎや拭き取りをしっかり行わなければなりません。また、場所別に専用の洗剤を使い分ければ、おのずと手間がかかります。
私がおすすめするナチュラルクリーニングは、たった5種類の洗剤で家じゅう掃除できるうえ、自然界にある素材を使うので簡単なすすぎで済み、時短に。掃除は毎日のことですから、肌にやさしいことも重要なポイントでしょう。
家の汚れは大きく分けて、「油汚れ(酸性の汚れ・臭い)」「水あかや石けんカス(アルカリ性の汚れ・臭い)」「カビや雑菌」の3種類。それらをきれいにするには、アルカリ性の「重曹」「過炭酸ナトリウム」「石けん」、酸性の「クエン酸」、そして「アルコール」の5種類を使い分ければ十分です。「ホコリ、砂、髪の毛」の汚れは、掃除機やほうきで除去すればいいので、洗剤は必要ありません。
酸性の汚れにはアルカリ性の洗剤を、アルカリ性の汚れには酸性の洗剤を、カビや雑菌には除菌作用のあるアルコールを使用すれば、合成洗剤と同様の効果が得られます。ただ、ナチュラル洗剤で対処できないのが黒カビによる色素沈着。カビの菌は退治できても、黒い跡は漂白剤を使わないと落ちません。カビの原因のひとつは雑菌のエサとなる洗剤のすすぎ残しですから、洗剤選びが重要なのです。
ご紹介する洗剤の特徴と使い方を参考に掃除をすれば、家事の負担がぐんと減るでしょう。