桶狭間古戦場公園にたつ今川義元、織田信長の像。愛知県名古屋市(写真提供:イラストAC)

松本潤さん演じる徳川家康がいかに戦国の世を生き抜き、天下統一を成し遂げたのかを古沢良太さんの脚本で巧みに描くNHK大河ドラマ『どうする家康』(総合、日曜午後8時ほか)。第2話では、織田軍に包囲されて絶体絶命の松平元康(のちの家康)だが、なぜか織田信長(岡田准一さん)は兵を引く。元康は駿府に帰ろうとするが、家臣団は故郷の三河に戻りたいと猛反対。元康は渋々三河へ向かうが……といった話が展開しました。

一方、歴史研究者で東大史料編纂所教授・本郷和人先生が気になるあのシーンをプレイバック、解説するのが本連載。第21回は「信長撤退にテレビの前で叫んだワケ」について。この連載を読めばドラマがさらに楽しくなること間違いなし!

信長撤退に思わず叫んで

先週のお話では、岡田准一さん演じる信長が、松本潤さん演じる松平元康のいる大高城にやってきて、周囲を取り囲んでしまいました。

元康はどうこの危機を脱するのか!?と思っていたら、信長は特に何をすることもなく、すんなりと帰って行きました。

それを見たぼくは、テレビの前で思わず「ええええええ!」と叫んでしまいました。いや、そりゃあないよ、と。