青木さやかさんの連載「50歳、おんな、今日のところは『……』として」――。青木さんが、50歳の今だからこそ綴れるエッセイは、母との関係についてふれた「大嫌いだった母が遺した、手紙の中身」、初めてがんに罹患していたことを明かしたエッセイ「突然のがん告知。1人で受け止めた私が、入院前に片づけた6つのこと」が話題になりました。
今回は「SNSに心乱される人として」です。
今回は「SNSに心乱される人として」です。
わたしはまだ羨んだり嫉妬したりするんだ…
SNSが得意ではないが、この10年のSNSブーム(一応こう呼ぼう)にふれて、わたしもInstagramとTwitterを始めた。Instagramの方が性に合っているようで、頻繁に写真と文章をアップしている。頑張っている。
忙しいと、自分のものはアップはしても、フォローしている人のアップしているのは全く見なかったりして、コメントも、くださって嬉しいです!と心から思うのだが、なんと返信していいかもよくわからなくなり、うう、まあ明日にするか、で数日経ってしまう。
そのくせ、誰かにコメントを残した日には、なんらかのリアクションがないと、さみしい。
大体わたしは、あまり人の日常に興味がない上に、マメでもない。いや興味がないというより、気持ちが沈んでいる時に、誰かの楽しそうな生活をみることで、「いいな」と羨む感情になることが好きではない。あゝ、わたしはまだ羨んだり嫉妬したりするんだ、こんな一つの写真を一瞬見ただけで。がっかり。