歌手の瀬川瑛子さん(左)と、医学博士の川口美喜子さん(右)(撮影:鍋島徳恭)
70歳前後で体の不調に見舞われた瀬川瑛子さん。いつまでも歌い続けたいという願いをかなえるために、栄養学を教える医学博士の川口美喜子さんが効果的な食べ方を指南します(構成=丸山あかね 撮影=鍋島徳恭)

巷にはさまざまな情報が溢れている

瀬川 川口先生は島根大学医学部附属病院で9年間、がんや糖尿病などの患者さんに向けた、栄養管理をなさっていたとか。

川口 はい。子どもたちが巣立ったのを機に、2013年から東京へ拠点を移して、現在は大妻女子大学で教育に携わっています。

瀬川 栄養学の豊富な知識と現場での実践経験を兼ね備えているなんて素晴らしいですね!私は76歳になり、改めて食事の大切さを痛感しています。

川口 今、年齢を伺って驚きました。若々しいですねぇ。お肌も艶々だし、スラッとしておられます。専任の方に栄養管理をしてもらっているのですか?

瀬川 いいえ。自分でしてきました。歌手だった父の健康管理を、母が食事面からサポートしていたのを見て育ったので、見よう見まねではありますが。

とはいえ歌い手は生活が不規則で食生活を整えるのは至難の業。特に「命くれない」がヒットした39歳からはとにかく忙しくって、三食ともテレビ局のお弁当なんてことも少なくありませんでした。