「戦いの根本」とは何か

合戦を考察する際には、細かいことも大事ですが、もっと大切なこととして、「戦いの根本」を抑えましょう。

ではその根本とは何か? ぼくはことあるごとにこう主張しています。

1、誰と誰が戦ったのか。

2、戦いの目的は何か。

3、勝利したのはどちらか。

少なくともこの3点はしっかり把握しなくてはなりません。

2と3は密接な関係をもちます。目的をもって戦いを仕掛けたAと、それを妨害するB。Aの目的が果たされたのなら勝利者はA。目的が果たされなかったらBの勝ち。実に簡単です。

このときに面倒くさいことを言い出しては切りがありません。例えばこんな感じ。

「この戦いに勝利はしたけれど、そのためにAはすっかり疲弊し、翌年にAは他勢力のCに滅ぼされてしまった。となると先の戦いでのAの勝利は再考すべきである」

確かに長い目で見た議論は意義深いモノですが、個々の合戦の評価は、先ずはその合戦限りで行うべき。その上で、視野の長い考察に進むのが妥当かな、と思います。