よい中年太りと悪い中年太り

日本では成人の場合、BMI25以上は肥満、BMI30以上は危険な肥満とされています。ただ、30未満なら問題ないのかというと、そうではありません。とくにBMIが25~29でも、運動不足の人は、危険な肥満になっている可能性があります。

危険な肥満というのは、病気になりやすい肥満かどうかということです。ちなみに、標準値とされるBMI22の前後は、もっとも病気になりにくいとされています。

この場合の病気とは、高血圧や糖尿病などの生活習慣病です。中年太りのような肥満はこれらの病気のリスクが高くなるため、健康によくないとされているのです。

しかし、BMIは身長と体重だけで求められる値にすぎません。研究のためには便利な数値なのですが、BMIだけでは筋肉と体脂肪の割合を知ることはできないのです。

例えば、BMIが30以上であっても、アスリートのように筋肉量が多く体脂肪が少ないと、生活習慣病の心配はあまりありません。

中年になってから、筋トレなどのトレーニングを始めて、その結果、体重が増えているのであれば、それはよい中年太りなのかもしれません。

それに対して、体脂肪が多くて筋肉量も少なく、お腹が出ているような太り方をしたのであれば、悪い中年太りの可能性が高いといえるでしょう。

※本稿は、『科学がつきとめた 中年太りのすごい解消法』(エクスナレッジ)の一部を再編集したものです。


科学がつきとめた 中年太りのすごい解消法』(著:山田陽介/エクスナレッジ)

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