夫・赤井英和さんの謎めいた日常をつぶやくSNSで人気を集める赤井佳子さん。「いい夫婦 パートナー・オブ・ザ・イヤー2022」の芸能部門にも輝いた仲良し夫婦は、お金の使い方もユニークで……(構成=内山靖子 撮影=木村直軌)
義父が見せてくれた「家計年表」
――佳子さんは26歳のとき、友人の紹介で英和さんに出会い、「運命的な一目惚れ」をしたという。音楽講師の仕事を辞め、大阪の英和さんの両親のもとに押しかけて居候、結婚に至った。
佳子 いま考えると若気の至りというのか、本当に恐ろしい話です(笑)。人に紹介されて初めて会ったときのかずくんは、泥酔してベロベロ。でも元ボクサーで俳優ということを知らないまま、好きになってしまって。つきあってから半年くらいで、勝手に彼の大阪の実家に押しかけたんです。唯一の家財道具のピアノを持ち込んで。
英和 当時、僕は俳優の仕事が忙しくて東京のホテル住まい。実家には週に一、二度しか帰るヒマがなかったからね。
佳子 見知らぬ女がいきなりピアノとともに押しかけて、「一緒にご飯、いただきます」って。ご両親は喜んでくれるだろうと勝手に思い込んでいたんですが、朝起きると、毎日のように「出て行ってくれ」というお義父さんからのメモが置いてあり(笑)。それを笑顔でかわしているうちに……。
英和 佳子ちゃんのお腹に子どもができて、「結婚しよか」と。
佳子 いざ結婚するとなったとき、お義父さんが赤井家の家計をまとめた年表を見せてくれたんです。それがまるで巻き物のように長くて。「何年に保険に入り、何年に満期になった」ということがきっちり細かく書いてあったんです。