中医学的 立春の旬のもの

・旬の食材1 じゃがいも

じゃがいもは、冬の土用(1月17日~2月3日頃)の間にストレスなどで弱った脾胃(ひい)を元気にし、エネルギーを補ってくれます。疲れやすく胃腸の弱い人には、うってつけの食材といえるでしょう。

蒸してシンプルに「じゃがバター」も美味しいですし、玉ねぎ、そして同じく胃腸をととのえ、疲労回復に良いブロッコリーも合わせて、3種の野菜を使ったポトフはいかがでしょうか?

寒い日に身体を温めてくれるポトフには、ぜひ、血流を良くしてくれる黒コショウを振りかけて。この時期にピッタリで、パワーたっぷりな1皿の出来上がりです!

・旬の食材2 玉ねぎ

玉ねぎは、エネルギーをめぐらせ、身体を温めてくれます。

血流改善のイメージが強い玉ねぎですが、血流はもちろんのこと、じつは胃腸をととのえることが得意なんです。

じゃがいもと一緒に煮てミキサーにかけ、塩コショウで味をととのえたら、胃腸が疲れ気味の方にピッタリの養生スープになります。

・旬の食材3 菜の花

春は苦味のある食材を摂ると良いとされますが、菜の花は、春らしい苦味で解毒作用に優れ、おできや吹き出物などの炎症を抑えてくれます。また、血流を改善する作用もあり、産後のトラブル・生理痛・肩こり・頭痛などにも効果が。

「菜の花と卵の炒めもの」は、血(けつ)(注)を補う力が強く、メンタルを安定させる卵と組み合わせることで、女性にとってうれしい効果がアップ!

菜の花と卵の炒めもの<『二十四節気の暦使い暮らし - かんぽう歳時記』より>

(注)中医学において「血」は、身体に栄養と潤いを運び、メンタルの安定にも作用する液体です。

※本稿は、『二十四節気の暦使い暮らし - かんぽう歳時記』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。


二十四節気の暦使い暮らし - かんぽう歳時記』(著:櫻井大典・土居香桜里/ワニブックス)

大人気漢方家・櫻井大典先生が、24の季節と五臓(肝・心・脾・肺・腎)に合わせた旬の食材と、毎日の暮らしの養生を教えてくれます。

薬に頼らない、昔ながらの“健康と暮らし”の歳時記。
季節の移ろいや風物詩を美しいオールカラーの絵でも味わえる愛蔵版の1冊です。