働きづめ生活の限界

ただ、そんな働きづめ生活も限界が近づいていた。というか、もうとっくに限界なんて来ていたのだ。
吐き気止めや鎮痛剤を飲みながら馬車馬のように働き、家に帰ったら倒れ込む。食事の栄養なんて一切考えずにかき込む。
眠りは浅く、夢の中で企画書やメールを返信。送った気になっていたら現実では送れていなかった、なんてことも。

こんな生活、持続可能性がないとわかりきっていながら、そのループから抜け出す思考力も鈍くなっていく。

年間通してありとあらゆる身体の不調が吹き出したが、最近は、首の酷い痛みに悩まされるようになった。ローテーブルに座椅子で執筆し続けたものだから、首に負担がかかり続けていたようだ。首が痛くて眠れない。整形外科に行くと、ヘルニアかもしれないと言われた。

MRIを撮らないと確定診断は下りないが、手術や入院となればまたとんでもない金額が必要になる。
まずはなんとしてもデスクとチェアを買わねば。
でも、収納がほとんど無い6畳ワンルームにはスペース的に余裕もなく、荒れ果てた部屋を大掃除する必要があった。

そんな時、会社の有給を使っていなかったことを知る。
いつ体調を大きく崩すかわからないし、2月などの日数が少ない月は必然的に月給も減少する(今年の2月は手取り12万円まで落ち込んだ)。

それを考えると、いざというときに取っておかねば、とこわくて有給を使えなかったのだ。
有給を残しておいて、正直命拾いした、と思った。