(写真提供◎photoAC)
ライフスタイル誌『暮らしのおへそ』で編集ディレクターを務め、自然体な暮らしを提案してきた一田憲子さん。60歳という人生の転換期を迎えるにあたり、直面する悩みと向き合う中で見つけたものとは。人間ドックで通常より大きい大腸ポリープが見つかった一田さん。大腸癌の疑いがあると言われ、「もし……」と暗い気持ちになった後、気づいたことがあるそうで――

大腸癌の疑いがある……

2022年12月、生まれて初めて入院というものを経験しました。いやあ〜快適だったなあ〜。高台にある病棟は11階建て。4人部屋の予定だったのに、満室だからと2人部屋に入らせてもらえてラッキー! 

10階の角部屋からは、東京タワーもスカイツリーも見渡せて、朝焼けから夕暮れ、月が浮かぶ夜景までを楽しむことができました。

7月に受けた人間ドックで大腸ポリープが見つかり、通常のものより大きく、さらに腸に張り付く扁平の形だったので入院して切除手術を受けました。2センチ以上になると、大腸癌の疑いがある……。そう聞いたときには、呆然としました。

幸い術後の経過は順調で、予定より2日も早く退院。今、こうしてパソコンに向かっているというわけです。ただし、病理検査の結果待ちです。まだ白か黒かはっきりしない。そんな時だから書けることを、ここに書いておこうと思います。