観光公害から広がるものとは
中でも、現代ならではの課題の筆頭が「民泊」です。有名な観光地では、民泊として運用することをあてこんでマンションや狭少な建物が相場よりも高い価格で取り引きされます。
コロナ前にも民泊バブルが起こり、その結果周辺の地価・家賃が上がり、もとからいた住民が住めなくなってしまいました。
もう一つの問題は、観光客は大きなスーツケースを持って移動します。それによって電車やバスが混み合うことに加え、彼らがガラガラと引きずるスーツケースの車輪は、駅構内の床やプラットフォーム、舗装路、そして車両を傷めます。
それらのメンテナンスは受け入れ側が担うしかなく、住民にとっては、税金などによるコストを負担させられるとともに普段の足も不便になるという、何重もの理不尽状態を生み出しています。