絵手紙部門入選『あなたの分も生きていきます』 齊藤紘子(さいとう・ひろこ)さん

2月4日はワールドキャンサーデーです。世界中の人が、がんに関する意識を高め、知識を増やし、がんに対して行動を起こすことを目的として、各地でさまざまな取り組みを行っています。がんサバイバーの方の作品と思いを紹介した記事を再配信します。

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がんと告知された時の不安、がんと共に⽣きる決意、そしてがんの経験を通して変化した⽣き⽅など、⾔葉だけでは伝えきれない想いを絵画・写真・絵⼿紙で表現する「場」があります。がんサバイバーの方の思いが詰まった作品を紹介します。

まだ30代になったばかり…なんで私が?

私が乳がんと診断されたのは31歳の時でした。30歳頃から片方の胸が大きくなってきて、単純に喜んでいました。しかしある時、胸にしこりを感じ病院で検査を受けた所、2週間後に乳がんの告知を受けました。なんで私が?ガン家系でもなく、まだ30代になったばかりなのに!

自分が乳がんになってしまったというショックで頭がいっぱいでしたが、それを受け入れられないまま、あっと言う間に入院、手術を受け、私の片方の胸はほとんどなくなってしまいました。

私はリンパ節転移もしており、抗がん剤治療を受けました。副作用がひどく、やっと動けるようになった時に次の抗がん剤を打つ、その繰り返しで、回を追う毎に体へのダメージも蓄積されていきました。