人生で初めて体験する症状の数々

以前の記事にも書いたが、私は19歳の時、酷い胃腸炎になった。いわゆる急性胃腸炎というやつで、夜中に、あまりの激痛でのたうち周り、救急搬送されたが、点滴を打っただけで帰された。もちろん個人差はあるが、本来急性胃腸炎は日にち薬で、しばらく養生すれば治るものだ。

しかし、その後の経過は不可解なものだった。

そもそも、運ばれるまでの数ヵ月間、人生で初めて体験する症状の数々に悩まされた。常に消化不良で、ガスが溜まってお腹がぱんぱんに膨れる。それが1日中続く。何を食べても消化せず、ずっとお腹が痛い。そんな日々が2ヵ月ほど続いた後の救急搬送だった。

急性胃腸炎になった後、症状は改善するどころか、悪化の一途を辿った。胃酸があがってきて、胃が灼けるように痛い。まるで胃を火で焙られているようだ。そして、大きな砂利を胃に詰め込まれたような、ゴロゴロとした異物感。家は坂の上にあったが、食後に坂を下ると胃の中がかき回され、気持ち悪くて歩くのが苦痛だった。

さらに、胃の入口にプラスチックの蓋をされたように、固形物を受け付けない。最後の食事からどれだけ時間が経とうが、全くお腹が空かない。空腹感や食欲を感じる機能が、私の身体からなくなった。

そしてしょっちゅう便秘になり、かと思えば酷い下痢を起こした。胃カメラを飲んだが異常はない。とっかえひっかえ薬をいくつも出してもらったが、回復の兆しは見えなかった。