「今は、終焉を迎えつつあるテレビに対して、新しいメディアでじわじわと逆襲させてもらっている――ちょっとだけそんなつもりでやっています。(笑)」

21年12月にユーチューブを始めたことが大きかったですね。実は私、ユーチューブは素人でもできる舞台だから、手を出したら終わりと思ってたんですよ。でも、やってみたらとんでもないことがわかりました。大阪だけのローカルタレントだろうと、発信すれば世界に繋がる!なめてはいけないと痛切に感じましたね。

最初は、再生回数が公開されるシステムに戸惑いもありました。でも半年前から数字を気にせず、老後の楽しみ、ただの趣味だと考えるようにしたんです。それから面白くなってきましてね。今は、終焉を迎えつつあるテレビに対して、新しいメディアでじわじわと逆襲させてもらっている――ちょっとだけそんなつもりでやっています。(笑)

最近の配信では自宅のこたつで好きなことしゃべったり、好き勝手やらせてもらってます。ゲストをお招きすることもありますが、来ていただくのは私が会いたい人やずっと繋がっていたい人。表面だけのつき合いは、私にはもう必要ありません。

ほかにも嬉しいことがありました。崖下で血を流している時、『週刊文春』から人生相談連載のオファーをいただいたんです。「やった!」と思いました。誰もができるわけじゃない、経験を積んできたからこそ声をかけていただけた。

毎回、相談文を前に頭皮から汗を出しながら必死で回答をひねり出しています。オチまで考えなければいけないので難しい!おかげで頭が錆びません。いい時間です。

これまで何度も仕事に幕を下ろそうとしました。でも、気づいたらぴょんとまた上がっているんです。今回も、「あなたならまだいけるわよ」と言っていただいたようで。やっぱり仕事が好きなんです。幕を下ろさなくてよかったなあと思います。