テレビでも人気の谷本先生いわく、脂質にも<食べて良いもの>と<いけないもの>があるそうで――
日本生活習慣病予防協会の発表によれば、いわゆる肥満に該当する人は男性 の33.0%、女性 22.3%(2020年12月発表)に。健康管理維持を考えれば、肥満対策はもはや日本人全員の課題とも言えそうです。一方、テレビでも人気の谷本道哉先生は70歳まで働けるカラダを維持することを目標に掲げ、各種の運動や体操を提唱してきました。その先生いわく、脂質にも<食べていいもの>と<よくないもの>があるそうで――

高脂質食品には麻薬と類似した中毒性が

「高脂質食品は麻薬と類似の作用がある」というモントリオール大学のマウスを用いた研究報告は、世の中に大きな衝撃を与えました。脂質の高い食事は麻薬と類似した快楽作用を脳に及ぼし、また麻薬と類似した中毒性があるというのです。

そもそも少ない量で多くのカロリーを持つ脂質は、われわれ動物にとって貴重な栄養素。それだけに体は脂質を強く欲するようにできているのでしょう。

なお、脂質のカロリー9キロカロリー/gは、糖質、タンパク質の4キロカロリー/gの2倍強程度ですが、これはあくまで乾燥した重量の場合。食品の水分量を考慮するとその差はさらにずっと大きくなります。

肉の脂身の水分量は20%程度ですが、主にタンパク質でできた赤身は70~80%が水分、主に糖質でできたご飯などだと60%が水分です。それを考慮すると、同じ量を食べたときの脂質のカロリーは、糖質、タンパク質の2倍どころか4~9倍にもなるわけです。

ですから、脂質によるカロリー過剰の影響はかなり大きいのです。

たとえば同じ肉ならほとんどタンパク質のササミは100gで約100キロカロリー。一方で脂質たっぷりのカルビなら100gで500キロカロリーを超えてしまいます。

脂質は麻薬作用さえある「おいしい」ものですから、人生を豊かにするうえでの大事な栄養素といえますよね。一方で、甘い誘惑に負けて摂りすぎてしまえば、肥満に対しても健康に対しても非常に大きな影響を与えます。上手なつき合い方を考えなければいけません。