選ばれる沿線
京急沿線住民が「京急ミュージアム」に押し寄せることから、京急電鉄は沿線住民のあこがれといっても過言ではない。
美しい塗色の車両、走りのよさ、きめ細かなサービスは鉄道で働く人たちの日々の努力によって成り立っているのだ。
京急電鉄は、グループ内で不動産事業に力を入れており、手がける分譲マンションの広告が車内の中吊(なかづ)りにもある。
京急沿線住民が京急を愛しているからこそ、京急の沿線を離れたくないという思いがあり、こうしたマンションの需要もある。
「選ばれる沿線」という言葉は多くの私鉄が使う。
京急は鉄道の魅力ですでに「選ばれ」ている。
京急電鉄には、鉄道そのものをもっと大切にしてほしい。
ここまで愛されている首都圏私鉄はそうはなく、その意味でポテンシャルはものすごく高いのだから。
※本稿は、『関東の私鉄沿線格差: 東急 東武 小田急 京王 西武 京急 京成 相鉄』(河出書房新社)の一部を再編集したものです。
『関東の私鉄沿線格差: 東急 東武 小田急 京王 西武 京急 京成 相鉄』(著:小林拓矢/河出書房新社)
関東8大私鉄の「沿線力」を徹底比較。住みやすさ、行政サービス、将来性、ブランド力、天災への強さなど、さまざまな視点から、知っているようで知らない「真の評価」を明らかにする!