50歳を過ぎたら骨密度検査はマスト
大場 寝たきりを防ぐため、ウォーキングや適度な運動以外に、気をつけることはありますか?
安保 食事の内容も大切です。高齢者は少し太っているほうが元気で長生きするので、炭水化物抜きダイエットなどは厳禁。栄養価が高い旬の野菜、筋肉や血をつくってくれる良質なタンパク質、そして体を動かすエネルギー源となる炭水化物をバランスよく摂ってほしいですね。
大場 同居するまで、義両親は炭水化物ばかり食べて栄養のバランスが偏っていたので、目下、わが家のメニューはお肉と野菜が中心です。大先輩のとある舞台俳優さんは、夜の公演が終わった後、毎日のようにステーキを食べていたと聞きました。
安保 肉を食べている人は高齢になっても元気に動ける人が多いです。運動と食事と検診――寝たきりにならないためには、この3つが絶対に欠かせません。
大場 検診は、どんなものを受けたらいいのでしょう?
安保 女性は骨密度の検査を受けて、自分の骨の状態をきちんと把握しておくことが大事。とくに、閉経を迎える50代になったら、骨密度検査はマストです。
数値が低いと骨粗しょう症のリスクが高まり、背骨や大腿骨の付け根、手首の骨などがスカスカになります。すると、わずかな刺激で折れてしまい、寝たきりにつながる場合が多いのです。
大場 私も、退院後に行った別の病院で腰椎椎間板症と診断されたのですが、そこで骨密度検査をしてもらいました。腰と大腿骨の骨密度を測ったところ、ビックリしたのは、同じ大腿骨でも左右で骨密度の数値がぜんぜん違うんですね。