安保 いい検査をされましたね。おっしゃるように、骨密度は場所によってまちまちなので、女性が骨折しやすい大腿骨や脊椎の骨密度を測ってもらわないと意味がないのです。手やかかとを装置に置くだけの簡単な検査では不十分。
大場 数値が低かったら、どうすればいいのですか?
安保 今はいい薬が出ています。毎朝1錠飲むだけ、1ヵ月に1錠飲めばいいタイプもありますので、早めに治療を受けて骨粗しょう症が進まないようにしましょう。また、できれば一度は全身を細かく検査する人間ドックや内視鏡検査を受けて、がんや脳卒中のリスクを早めにチェックすることをおすすめします。
大場 歳を重ねると、あっちが痛い、こっちが痛いと憂鬱なことも増えますが、私のモットーは毎日を笑顔で過ごすこと。60代にもなれば、もはや先のことはわかりませんから、「今日1日を思いきり楽しもう!」って。
安保 大場さんのようなポジティブ思考が一番大切なんですよ。うちの患者さんを見ていても、80代、90代になっても元気な人はいつも身ぎれいにしていて、よく食べ、よく笑い、よく動く。「これをやりたい」と、前向きな姿勢で毎日を過ごしている人は、寝たきりになることも少ないのではないでしょうか。
大場 これからもずっと、大好きな仕事を続けていきたいですからね。先生に教えていただいた、《ちょいトレ》に励んで、70代、80代になっても笑顔で頑張っていきたいと思います。