女優の大場久美子さん(右)と、リハビリテーション医療の第一人者である安保雅博先生(左)(撮影:玉置順子(t.cube))
昨夏、腰痛の悪化から、3週間近くベッドの上での生活を余儀なくされた女優の大場久美子さん。夫や同居する義理の両親のサポートを受けながら、不自由なく動ける状態まで回復しました。再発の予防や、将来寝たきりにならないためにできることを、リハビリテーション医療の第一人者である安保雅博先生に聞きます(撮影:玉置順子(t.cube) 構成:内山靖子)

<前編よりつづく

家の中でも《ちょいトレ》を

大場 正直な話、80代の義両親を含めた日々の家事や、保護老犬の世話などに追われて、私、ぜんぜん運動していないんですよ。日光アレルギーもあるので、仕事のとき以外はほとんど外に出ませんし。買い物も夫に頼むか、もっぱらネットスーパーで。

安保 それにしては姿勢がいいですし、身のこなしも若々しい。

大場 私の持ち歌に「スプリング・サンバ」という歌があって、サンバステップを踏みながら、この曲を何十年も歌っているおかげかもしれません。(笑)

安保 なるほど。外にはあまり出ないとおっしゃいましたが、家事やご家族のお世話がいい運動になっているのでは?

大場 腰を痛めたときに診ていただいた先生に教わったのですが、お皿を洗うときは、体をシンクにピッタリつけて前かがみにならないように意識しています。1枚、1枚洗いながら、スクワットもしています。

安保 それはいいリハビリになりますね。全身の筋肉を鍛えるという点で、スクワットは歩く以上に効果がありますから。