それでも弟妹は兄姉に勝てない
ここで視点を第二子に向けてみましょう。
第一子という強力なライバルがいる家族に飛び込んできた第二子は、生まれながらにして親の愛を第一子から奪う経験をします。これが人によっては「罪悪感」として心に刻まれることもあるほどです。
さて、前述のように、第二子は第一子に向けられていた親の愛情を自分に向けさせることに成功するのですが、だからと言って第一子がかつて受けていたような100%の愛情を受け取ることは叶いません。
年が近ければ近いほど第一子にだって手がかかるわけですから、50%以上は獲得できたとしても、100%には程遠いわけです。そのとき、第二子はさらに親から愛情を向けてもらおうと、第一子に対して強い競争心を抱きます。だから、何でも第一子のマネをしようとしたり、第一子の物を奪おうとしたりする。
よく弟が兄のおもちゃを取ってケンカになり、お母さんが間に割って入るシーンがありますが、まさにそんなことが日々繰り返されるのです。