推しのアマチュアバンドを追いかけて

ましてやこのたび、ライブ会場だ!
ごった返す血気盛んな観衆の中に放たれる我が息子…
勢いの中でお財布がポケットから滑り落ちている様しか想像つかないのである。

‥なぁんて話を、
久しぶりに連絡した福岡の友達にしていた。
すると友達はよほど驚いたようなスタンプを返してきて、

「いずみがライブに行くなって子どもに言うとか、ありえんやろ」

「あんた親に黙って一番ライブ行っとったやん。よくもまあ、今になって子どもに反対できるよね」

大学3年の時。ワンレン全身真っ黒な装いが基本。なぜタンバリンをクビにかけているのか思い出せない…

それ高校の時な!

‥いやしかし親に黙って行っていたのは、そうです、本当です。いひ。すんばせん。

時代はバンドブームの走りの頃。
推しのアマチュアバンドを追いかけて楽屋口で出待ちしていた、いずみ16歳。

誰にでも親に言えないことの1つや2つ、ありましょうよ…
ということは、今息子たちがわたしに言えないことの1つや2つ、大いにあるということだ!

‥ということに、わたしはつい先週気がついたのでした。先週て!?

ちなみにわたしが人生初のライブを観に行ったのは、中2の12月。YMOの散開(解散)ライブだった。
誰よりも憧れていた坂本龍一さんに一目会いたくて、両親に拝み倒し額を床に擦り付けて頼み、なんとか許してもらって行ったライブだった。