男子学生の勉学の場をお借りしているような雰囲気
学生たちにとって、学校という場で異性と机を並べるのは、小学校を卒業して以来のことでした。
おそらくお互いに関心はあったでしょうが、話しかける勇気がある人はほどんどいなく、女子学生たちは教室の前の方に集団で席を取って、授業を受けていました。
授業が終わっても、自然と女子だけで行動するようなところがあったと、嘉子自身も振り返っています。
大学で中心となっていたのは、やはり男子学生でした。
人数の少ない女子学生は、男子学生の勉学の場をお借りしているような雰囲気だったとも、嘉子は後に語っています。