百人のエネルギーが、みるみる膨れ上がっていくのが目で見えた。あたしはときどきその中につっこんでいって一人一人とハイタッチした。最高だった。
終わった後は泥みたいに疲れ果てたが、言葉のわからぬ外国に行って、読者相手に、こんなに濃厚なズンバ接待する作家が他にいるだろうかと思ったら、とっても満足して達成感もあったのであーる。
さて。ズンバの話。
いつもやってるアヤ先生のスタジオは、多くて五人、ときには一人。先生の目がすみずみまで行き届くので、終わった後に筋肉の使い方をみっちり指導してくれる。だから故障しないし、痛いところも治っていく。それでずぶずぶとハマっていったわけだが、北京のズンバで大勢でやる楽しさを思い出し、あたしは熊本で、新たなアクションを起こした。アヤ先生の教えている、別の会場の大人数のクラスに入会したのだった。
それは近所に昔からある、いろんな講座をやってるなんとかセンターで、うちの母がここにヨガを習いに通っていた。二十年も前になる。まさに今、あたしの通う道を歩いて、母が通っていたのだった。あたしとよく似た体形の七十代の女(母)がヨガのウエアを着て、毎週、この道を歩いていったんだなと思うと、すごく不思議な気分になった。