流行ドラマに表れる自由恋愛への憧れ

時代ごとに異なる恋愛や結婚の価値観は、映画やドラマからも垣間見ることができます。

高度経済成長期に青春時代を送った団塊世代の女性は、映画『ローマの休日』に夢中になった方が多いようです。オードリー・ヘプバーン演じるアン王女がお忍びでローマの街を歩き、アメリカ人新聞記者と束の間の恋に落ちる。親の決めた相手ではなく、好きな人とバイクに乗ったりジェラートを食べたり自由に過ごすシーンは、多くの女性の心に響いたのでしょう。

そして現在60歳前後の女性には、『愛と青春の旅だち』『ゴースト/ニューヨークの幻』『プリティ・ウーマン』など、ハリウッド映画から大きな影響を受けた人が多いのも特徴です。

これらの作品では主に、男性が女性をエスコートするシーンや、障害を乗り越える恋愛の美しさが描かれています。バブル期の日本でも「あんな恋愛がしたい」と、恋愛トレンディドラマがブームになりました。