(写真提供:Photo AC)
厚生労働省が発表した「令和5年 賃金構造基本統計調査」によると、一般労働者の平均賃金は男性が350.9千円、女性が262.6千円だったそう。このような状況のなか、タイムズ紙のコラムニストの経歴を持つジャーナリストのアナベル・ウィリアムズさんは、「世界経済フォーラムによれば、現在のペースだと、男女間の賃金格差を解消するためには<257年>かかる」と話します。今回は、アナベルさんの著書『女性はなぜ男性より貧しいのか?』より一部引用、再編集してお届けします。

更年期休暇の必要性

2019年にイギリスの労働党が更年期に配慮した政策を選挙公約に掲げて以来、更年期が女性の働く能力にどう影響するかについて議論されるようになった。

労働党は、産休の延長も要求していた。しかしながら、こうした政策はマスコミで酷評されている。

たとえば、『サンデー・タイムズ』のコラムニスト、カミラ・ロングは、女性は「たえず助けを求めているが助けてもらえない、痛ましく哀れでどうしようもないもの」だと思われるだろうと書き立てた。このような提案は「女性を子ども扱いし経済的なお荷物か犠牲者のようにしてしまう」と述べている(1)。

ここにはダブルスタンダードが見られる。妊娠に伴う合併症に苦しむ女性や産休中の女性を支援することが、女性を子ども扱いしているとか犠牲者にしているなどとは、誰も思わないだろう。

世界的に、産休を延長し充実させようという動きがある。また、カナダでは2018年に育児休暇を延長し、スカンジナビア諸国も同様の措置をとった。

子どもをもつ女性をいっそう支援する方向へと西洋文化が変わっているなら、なぜ、子どもがいなくて毎月の生理が止まったことのない女性も同じように助けようとしないのか?