「毎日を幸せに過ごすために私が大切にしようと心がけているのは、《元気、陽気、強気、やる気、勇気》の『5つの気』です」

泣いて生まれたから笑って死にたい

こんな性格ですから、がんになったからと言って、決して弱気にはなっていません。「また病気になるといけないから、無理をしちゃいけない」とも思わない。

がんであったことは引きずらず、その都度、できるお仕事はやってきましたし、習いごとが好きなので、日本舞踊や三味線のお稽古、ボイストレーニングのレッスンにもせっせと通っています。

とくに、40代半ばで離婚を経験して以来、毎日を幸せに過ごすために私が大切にしようと心がけているのは、「元気、陽気、強気、やる気、勇気」の「5つの気」です。

人間は何をするにしても、まずは「元気」が必要でしょう。私の場合、人生の最期まで自分の足で歩いて日常生活を送れるくらい元気でいたいので、毎朝、脚のストレッチや体操をしたり、骨粗しょう症を防ぐためのカルシウム製剤とビタミンDを飲んだりしています。

また、笑っていると、脳内で幸せホルモンが分泌され、免疫力もアップするそうなので、常に「陽気」でいるに越したことはありません。悲しいときや切ないときでも、作り笑いをすると、脳が「幸せなんだ」と思い込むと聞いたので、気分が晴れない日には、鏡を見ながらニコッと笑ったりしています。

そして「強気」。もともと頑固で負けず嫌いな性格というのもありますが、「強気」だったから、病に負けずにいられたのでしょう。

「やる気」は、年齢を重ねるとどんどん衰えてくるじゃないですか。「暑い」「寒い」というだけで、何かをやろうとする気力が失せていく。それでも、友達と食事に行ったり、買い物に出かけたり、とりあえず一歩外に出てみれば何か楽しいことがあるだろうと、ちょっぴり自分の背中を押すようにしています。

雨の日も、家の中で不用品の整理をしたり、靴を磨くなどして過ごせば、「今日は充実していたな」と感じることができますし。