撮影:宅間國博
長身とスタイルのよさを生かし、モデルとして活動をスタート。その後、俳優デビューするやいなや、たちまち人気に火がついた杉野遥亮さん。映画『羊とオオカミの恋と殺人』で演じた主人公は殺人鬼の隣人に恋をしてしまう役だが、彼に自分との共通点を感じたそうで──(撮影=宅間國博 取材・文=婦人公論編集部)

大きな名刺にふさわしい自分に

台本を読んだときは、突飛な設定の意図が見えませんでしたが、撮影して気づいたんです。「価値観が違っても受け入れられるのか」という、ごく身近なテーマを描いていることに。

それに、大学受験に失敗した黒須越郎(くろす・えつろう)が彼女に依存する気持ちもわかる気がして。僕も弱っているときによりどころを探してしまいます。モデルのオーディションを受けたのも、希望の大学の学部に入れず自分がダメになっていくのを感じたから。それが甘えなのか強さなのかわからないけど、こうして居場所ができたのが救いだった。今は毎日が楽しいです。

僕は本来、表舞台に立つような要素を持ち合わせていないんです。だからこそ迷子にならないように、「なにくそ!」と地に足をつけて踏ん張らなきゃいけないなと思います。まずは目の前の小さな積み重ねを大事にしていきたい。

1日1回ツイートする日課を始めてもうすぐ3年。「やるからには毎日更新しなきゃ」と思っていたら、やめどきがわからなくなって(笑)。でもファンの方の声も届くし、コツコツ続けられるのは自分のとりえ。これからも頑張って続けます。僕、きっと根が真面目なんでしょうね。(笑)