サッカーをやめたら自分は何をやっていくのかな

丸山 ちょっと聞いていいですか。ゾノさんの現役時代って、結構夜遊びとかしてましたよね。

前園 それはしていたよ。だって、僕らカズ(三浦知良)さんとか武田さん、ラモス(瑠偉)さんといった人たちについて行ってたからね。最初に連れて行ってもらったのはジュリアナ東京。

丸山 お立ち台?

前園 俺がお立ち台に上がって扇子振ってどうする。(笑)

丸山 絶対にモテましたよね。

前園 その時はモテたいと思っていました。

丸山 何人もいました? 彼女。

前園 ええーっ(笑)。あの方々が連れている女性を見ると、テレビで見たり、雑誌を開くと必ず出ている方たちでしたから、自分も頑張ってあんな女性を連れて歩きたいなって。それがモチベーションになっていたし、憧れでしたね。

丸山 でも、それって20代前半の頃のことですよね。私は靭帯を切るなど怪我をしたこともあって、いつまで現役を続けられるのかなあって、ずっと考えていましたね。ゾノさんはどうだったんですか。

前園 僕も骨折とかの怪我はあったし、自分のピークを知っているから、そこに近づけなくなったり、体のキレがなくなったりした時に初めて考えたよ。「サッカーをやめたら自分は何をやっていくのかな」って。で、そろそろ第二の人生を真剣に考えなきゃと思って、その年に引退したんです。

丸山 じゃ、いずれは監督にとか。

前園 その時はね。ライセンスも取ったし。でも、今はまったく思わない。あんなストレスのたまる仕事、絶対にやりたくない(笑)。桂里奈ちゃんはセカンドキャリアについては考えていた?

丸山 私は現役の時にすでに事務所に入っていて、その時から自分がどういうことが好きなのかをマネジャーさんに話していたので、本当にそのまま電車に乗せてもらったという感じです。

前園 電車じゃなく、レールね。惜しかった(笑)。ただ、桂里奈ちゃんはワールドカップの優勝で、国民栄誉賞だもの。頂点極めちゃったよね。

丸山 やり切ったという人もいると思うけど、私はサッカー選手としてやり切るってできるの? と思うんですよ。例えば、サッカー選手を延々とやり続けているカズさんは本当にすごいと思うけど、人間の限界ってどこなんですかと。