「とんでもありません」 「とんでもございません」条件反射で使うのは、流されすぎです
『「とんでもない」は一語化した形容詞で切り離すことはできず、「とんでもございません」と使うことは本来できない。
「とんでもないことでございます」とすべきである。しかし、慣用化により「とんでもございません」「とんでもありません」は定着している』
現在、「とんでもございません」について、このような認識が一般的です。
「とんでもございません」ではなく「とんでもないことでございます」が正しい。
しかし、それでは冗長な印象を与えるために、慣用的な表現として「とんでもありません」「とんでもございません」が許容されつつあるわけですね。
(言葉に関する書籍には、完全に一語化した形容詞であることに疑問を呈しているものもあります。注目に値する考え方だと思いますが、ここでは置いておきます)
ひとつ抵抗しておくと、「とんでもない」をひとまとまりの形容詞とみなすなら「いえ、とんでもない」とそのまま使うこともできます。
言い切りが落ち着かないと感じた」ら、「いえ、とんでもない。そんなことはございません」ともう一文加えるのも手。
「滅相(めっそう)もない。お恥ずかしいです」と同じ形です。
誤用でも冗長でもなく、敬意も表せるのではないでしょうか。