より強い口調となる汐見

この時点で裁判の行方を察し、一斉に出ていく様子を見せる傍聴席の記者たち。

汐見はそれを一瞥すると、より強い口調で、強力な破壊力を持つ原子爆弾によって被害を受けた国民に、同情の念を抱かない者はないであろうと言い放ちます。その迫力に、記者たちは再び席に戻ります。

汐見は続けて、戦争を廃し、もしくは最小限に制限することは人類共通の希望で、それでも戦争が起きた時に国民を保護し、被害を少なくすべきことは言うまでもない。それなのに、国家が自らの権限と責任で戦争を開始して多くの国民を死に導き、不安な生活に追い込んだと強く非難します。

ここで画面には、その判決を聞きながら、まっすぐ前を見据える寅子や汐見たちを見つめるよね・轟たちに加え、視線を下に落とす反町、廊下でじっと判決を聞く航一の様子が映ります。