樹木葬を探して
夫は植物や自然が好きな人で、自宅の庭で色とりどりのバラを育てたりするほどでした。
生前から「自分の墓は樹木葬がいいな」と、よく言っていました。
夫の実家のお墓は京都にあって、義母はそこに埋葬されているのですが、「遠いし、京都の墓はちょっと……」ということもありました。
夫が亡くなったのは69歳のときでした。お酒とたばこが大好きで、病院は大キライだった夫。
食道がんが見つかったと思ったら、あっという間に帰らぬ人になってしまったのです。
慌ただしく葬儀を済ませて、その1か月後に、今度はわたしが心不全で倒れ、心肺停止、生死の境をさまようことになったのです。
奇跡的に回復しましたが、そんなこともあって、自分のことも含めてお墓のことを真剣に考えるようになったのです。
そして、夫が生前ことあるごとに話していた樹木葬を探すことに。
ところが、探し始めてみると、一番近いところでも伊豆大島とか(笑)。
そんなに遠いところでは、京都と変わらないなと思っていたところ、わたしの友人が、近くの樹木葬を見つけてきてくれました。